(3)寅さんのお見合い



学校訪問の後、日本語教師バイラジャさんのバイクに乗せてもらい、あちこち連れて行っ

てもらった。

彼はツーリストオフィスでの仕事を本業としていた。そして、彼とはネパールのことや、

日本のことについて色々と話した。

昨日までの三日間、ネパールは、反首相のストライキをしていた。

バス、タクシー等、交通機関はすべて停止し、私有の車やバイクですら、動かすことは出

来ない。

通りを走るのは、警察や軍、消防車とそれに自転車、人力タクシーぐらいなもの。

旅人には退屈な三日間となった。

店は、小さな食堂や雑貨屋を除き、閉まっていた。開いている店ですらシャッターや扉を

半分閉めている。

時折、ストライキの行列が大通りを歩く。そしてまれに、警察や軍と衝突が起こる。

突然の唸り声と共に走り出す人々。私もキランに促され、走って逃げた。

が、なぜか恐怖心より、ドキドキして楽しかった。

平和ボケしている日本人の僕は、危険意識が欠落しているのかも知れない。

と話が脱線したが、、、、、。



バイラジャさんは、こう言った。

“君に紹介したい人がいる。是非、会って欲しい。”

彼女は、日本人と結婚したいらしい。

“私は、まだ結婚する気はないよ。”と告げるが、

“とりあえず、会うだけ会ってみてくれ。”

“会うだけなら、まあ、、、、。”

と言うわけで、日本でもしたことのないお見合いを

インドから帰ってきたら、ネパールですることになっちゃいました。



チベット人を連れて帰る予定が、ネパール人になるかもやで〜。なんちゃって。

チベットでどん底だったこの旅も上昇気流に乗ってきたのだ。このまま突っ走るぞ〜